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Channel: 臨床栄養士のひとり言
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第1461回 まさにスーパーフード ! ベタレイン

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遅ればせながら平成29年あけましておめでとうございます。
今年は以前よりもさらにゆるりとブログ更新をさせていただきますのでよろしくお願いします。

さて、本年1回目のテーマは「ベタレイン」です。
私のブログでは過去から幾度も取り上げてきた「ビーツ」という真っ赤なカブですが、ベタレインはそのビーツに豊富に含まれている非常に機能性の高い色素です。
ビーツ自体が日本ではポピュラーな野菜ではないことから、あまり注目されてきていませんが、その真っ赤な色の根源にある色素のベタレインや葉酸、鉄分,マグネシウムなどのミネラル含有種類から、欧米ではかなり歴史のある野菜で「血液の源」ともよばれたりもしています。

ベタレインはビーツの赤い色素であり、アントシアニン、アスタキサンチン、カロテンなど、強力な抗酸化作用を持つカロテノイドの仲間です。ベタレインの優れているポイントは、一般的に注目されている抗酸化機能性素材である、カテキン、アスコルビン酸(ビタミンC)、アシタキサンチン、アントシアニンなどに比べても抗酸化力が非常に高いことです。加えて、ベタレインには細胞の営みには不可欠である、窒素の源である硝酸塩が豊富に含まれていることです。硝酸塩の供給量が増加することによって、筋肉が運動で必要とし、ミトコンドリアでエネルギーを生産する際に不可欠の酸素の使用効率が格段に向上します。これは、同じ運動であった場合、筋肉の稼働に必要な酸素量が少なくても、同じパフォーマンスが得られることで、つまり、有酸素運動やエンデュランスのような持久力を求められる運送のパフォーマンスを向上させることにつながります。ベタレインによって供給された硝酸塩は、体内で窒素(酸化窒素)に変換されますが、酸化窒素には血管拡張の強力な作用があり、結果として酸素の供給量を増加させることによって、運動とパフォーマンスの面では筋肉への血流を増加させるため、ミトコンドリアがエネルギーを作りやすくなります。 また、血圧を維持し、筋収縮を制御します。こうしてみると、ベタレインを豊富に含んだビーツは、ロコモ世代の中高年男女が、有酸素運動によって構築する筋肉のパフォーマンスを維持するためには格好の食材だといえると思います。もちろん、現役で大のアスリートの人にもパフォーマンスの向上には有効な食材といえます。


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